20130710_172321_mini第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞作品、東村アキコ作「かくかくしかじか」。
こちらの作家さんを知らなかったのですがNHKの正月番組でこの漫画が紹介されていて
「美術学生ドキュメント」という内容に少々シンパシーを感じたので手に取ってみましたv

このメイン登場人物に
竹刀を持った美術教師が登場するのですが・・・自分の小学校にもいたのですよ!!!
東京の公立小学校でしたがそういう時代だったのでしょうか、懐かしくなりました(苦笑)

絵の具セットを忘れたら2時間の美術の時間は正座をするという掟がありまして。
一回やってしまい、好な絵が描けないわ、足がシビれるわで大後悔!二度とやりませんでした。

忘れもしないのは小学校4年生の時、

「クラスの友人の顔を1人描きなさい」と四つ切用紙と油性の極太ペンを渡されました。
そして、鉛筆、消しゴムを使ってはいけないと。

45分間、殆どの同級生がまっ白な紙と油性マジックを片手に困惑してました。
今振り返っても、下書きなしで人物画はハードルが高いです。

そんな中でしたが「絵が好き」という想いだけはあったので、なんとか手を動かす事が出来ました。

1時間目終了後・・・・

描かなかった仲間はみな竹刀で先生に叩かれたのです!!!!!

そして「こいつだけ絵を描いたよ~」と私の頭も竹刀でコツコツされました・・・・・。
それが振り下ろされるのではないかとエラく緊張したのを覚えています。
そして、褒めてくれたのかもしれないけれど、恐怖が先に立ち全く喜べませんでした。

美術室にはモリエールやヘルメスがひしめいており、小学校にしてはかなり気合の入ったアトリエに無謀ながらワクワクしていたものの、残念ながら描く機会は皆無でした;

そして、その1年後に後任でいらっしゃった先生は優しくて、みんな大好きになりました。
しかし、内容を覚えていないんですよね~;

甘すぎても、厳しすぎても、難しい。教える側となった今、さじ加減をどうするかはいつも考えます。
子供が消化できる内容は大切ですが、ハードルを下げ過ぎると忘れ去られる。
「達成感」をどのレベルで用意して生徒さんの成長に繋げるか。

「かくかくしかじか」は美術を志す人にとって「あるある」満載。頷く事しきりでした。
色んなタイプの方がおられますし、やはり心は強くなければいけないと。

「描け」

は心に染みますね。