東京、青山にある根津美術館で開催されていた円山応挙(1733~95)の展覧会。
江戸時代に遠近法を用いて日本画を試みた画家です。
あらためて緻密な写実表現とその技術には驚かされました。

西洋絵画は画面を隙間がなく埋め尽くすのに対し、日本画は描くことなく余白を利用し、それも作品の一部として昇華させます。
空間の使い方が上手いのですね。
それにはやはり研ぎ澄まされた観察眼と描写力があってこそ。
表現するにあたり余分な物を極力省き、真に必要なラインのみを描くのです。

また現在は印刷物や更に進化したインターネットで何でも閲覧が可能ですが、資料が何もなかった江戸時代。
応挙は何と自分の手描きで植物図鑑を作っていました!

それを元にしたからこそ、いついかなる時にも迷うことなく、多くの作品を世に送り出せたのでしょう。

作品を観終え園庭に出ると、
そこには応挙のスケッチを彷彿とさせるような美しい日本庭園が広がっていました。

ここが青山だという事を忘れてしまいそうな紅葉、澄んだ青空、ひんやりとした空気。
江戸時代には大名屋敷が多い場所だったそうで,その古式ゆかしい風情が残っているかのように灯篭や石畳が敷かれています。
こんな静寂な自然の中に佇むと、背筋を正して一年の終わりと新年を迎える気持ちになりますが・・・

やることが一杯なので、最後まで慌ただしくなりそうです=3

頑張らねば=3

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