東京都美術館が4月にリニューアルオープンしましたね。
その記念の一環でニューヨークから来日したメトロポリタン美術館展へ行って参りました。
4年近くかけてメットの学芸員が選出したという西洋絵画史4000年の至宝の展示物です。

メソポタミア、エジプト文明から始まり、古代ローマ、ギリシア、中世を経て写真やティファニー等の現代アート作品まで。
幅広く網羅してしており予想以上に見ごたえがありました。本年に訪れた美術展の中でも一番充実していた印象です。

そして今回は子供向けワークショップの企画で展示物の前でスケッチ出来るという、素敵なイベントも♪
スケッチは入場エントランスで貸してくれる磁気ボード。
それを首にかけて展示されている動物をモチーフにした作品を子供が模写するのです。
海外ではよく絵の前で模写している人を見ますが、日本では皆無なので真新しいプログラムでした。
ミレーの羊、イタリアの工芸品のライオン、イスラム絵画の亀、モダンアートの白熊・・・。
クロッキー感覚でスケッチします。見るだけだと忘れがちですが、描くと印象に残りそうですね♪

他にもアダムとイブのリンゴのや聖人ヨハネとサロメの絵・・・・意味をお話したら見入ってました。

そしてこの展覧界のメインはゴッホの「糸杉」です。サン・レミのカトリック精神療養院に入った後、
3日で描きあげた作品。天井に届く様なサイズ・・・をこの期間、このクオリティで描き上げるゴッホはやはり天才ですね。
チューブからそのままの状態さながらの量がキャンバスに並々と載ってました。絵に対する執念と気迫。
空には月が描かれていますが夜の色ではありません。そう、夜は暗くなくてもいいのです。
感じたままを訴える「魂」が伝わる絵・・・それは無比の輝きを放つのだと改めて驚嘆しました。

帰りは更に上野動物園で描いた動物を確認するという連動企画。美術館→動物園と沢山歩きました。