「美術なんて習うものじゃない」「自由に描いたり作ったりするものでしょ?」
こういう意見をたまに聞きます。

うーん、それは半分損しているのかも知れません。(←あえて言いませんが)

美術は自らの生きる力を伸ばす教科です。
創意工夫を経てやり遂げる達成感、そこから生まれる自主性自信を体得していきます。
大学の入試方法が変わると言われ、従来の知識偏重から自由な思考が出来る人材を現代社会は求めています。
今後求められる、自由な思考力を育むために学べる場所が「絵画・造形教室」です。
そこには、家庭や学校では出来ないレベルでの「自由に描ける、作れる」環境があるのです。

この夏は都内で行われた美術教育のセミナーに小中学校の学校の先生方にまざり参加してきました。
学校の先生は夏季休暇は先生もお休み・・・という時代もありましたが
昨今、生徒不在の間は多数の講習会に参加して情報共有&スキルを磨きます。
学校で働いてる友人の話では参加の後でレポートの提出もあったりとその忙しさには頭が下がります。
とはいえ、自分も主宰してる責任者として勉強を欠かすことはできません。
もちろん強制ではないのですが、未来を担う生徒さん達にとって楽しみながらも有意義なレッスンを受けてもらいたいのが主な理由です。

さて、そのセミナーで文部科学省の美術教育に携わるご担当者や学校の先生のお話を聞くと
全般はフォローアップでした。つまり対象学年の大多数が
「ある程度」決められた時間内に仕上がる課題をお渡しするのです。
それは、もしかすると美術が好きな子供には物足りないかもしれません・・・・
あるいは苦手な子には難しすぎるのかもしれません・・・・・
民間の少人数の絵画教室ではそういった手が届きにくい所にも、
過不足なくお教えすることが出来ます。

学校授業では無し得ない手厚さで生徒さん一人ひとりに適切な指導が出来ますし、
その為に良質の課題も多数ご用意しております。
ですから個々のペースで時間をかけ深く掘り下げてあげることが可能なのです。

プロ、つまり本業として美術の仕事をなさっている多くの先生方が民間の絵画教室に期待することは何でしょう?今回のミーティングで意見を聞いてみたところ、多くのご見解は

学校での通常授業では無理なところまで、突き詰める事が出来る場所

これは考えていた通りでした・・・・・!

印象に残ったのは(CG)コンピューターグラフィックスの話で
普通の学校ではPC教育を導入し教えられる環境は首都圏でも少数の私立学校に限られてしまいますが;民間だからこそ、先端技術の基礎に取り組めるメリットがあると仰って下さり、心強い言葉が心に染みました。

また「やる気のある人だけが集まるなんて、とてもいいですね!」と言われたこともあります。確かに学校には美術が好きでない子も多いので、その子たちをいかに振り向かせるか!?に教師が労力を割かざるを得ませんが
民間ではその絵を教える事に充分な力を注ぐことが出来るのです。

小さな絵画教室ですが、そういう民間としてのメリット・存在意義を生かせるよう
一歩踏み込んだ上質のレッスンを提供するべく努めています。

(写真は和紙工作)